おみパ「久が原さん」(24) 帰りたくないけれど

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久が原さんはスリッパから靴に履き替え、私はカバンなどの準備をしました。

「本当は帰したくないよ」

と久が原さんはそうおっしゃってくれました。

このまま一緒にいたい。

そう思いました。

 

でも、帰らねばなりません。

 

「ねえ、抱きしめてもいい?」

久が原さんは少し不安げな表情でそう言いました。

私はうなずきました。

何か気の利いたことを言えばよかったんでしょうが、年甲斐もなく緊張してしまい、ロマンチックなセリフなど出てきませんでした。

 

久が原さんは優しく私を抱きしめてくれました。

私よりも20㎝弱背の高い久が原さんに抱きしめられると、ちょうど肩~胸のあたりに顔が来ます。

肩の上からひょっこり顔を出せず(久が原さんの方に私の顎がのらない)、正面を向くと息ができないし、どのようなポジショニングをとるのがベストなのかわからず、とりあえず顔を横にそむけました。

考えてみると、私の彼氏は割と背の低い人が多かったのです。。。

でも、久が原さんくらいの身長の人もいた気がするのに、その時はどうしていたんだろう。

抱きしめられるのってこんなに難しいんだっけ、、、と思いながらも徐々に慣れてきました。

そうして、久が原さんのぬくもりを感じているうちに幸せな気持ちになりました。

会えない期間、不安だった気持ちが、数時間一緒に過ごしただけで解消されて、むしろ満ち足りたものになっていくのは不思議な感じでした。

 

そのあと、久が原さんは駅まで私を送ってくださいました。

なんだか30歳にもなってはしゃぐのも恥ずかしいな、と思っていましたが、彼氏ができると嬉しいし、一つ一つ相手を知って、少しずつ関係が進展していく過程は、やっぱり何歳になってもドキドキするものなのだなぁと感じた一日でした。

 
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