おみパ「久が原さん」(8) 突然の告白

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夜中の3時に仕事が終わるお父さんが、久が原さんの家で体を休めているという話をした後、

「僕の実家は一時期よりはいいけれど今も裕福ではないからね、仕方ない面もあるよ」

と言いました。

「そんなに体がきつい仕事をせずに僕が援助する、という手もあるんだけれど、父や母のプライドがそれを許さないみたい。まあ、まだ現役世代だからっていうのもあるんだろうけど」

聞けば久が原さんのご両親は私の両親よりも年齢が若く、まだ50代半ばということでした。

結婚が早かったようです。

 

その話が一段落し、少し沈黙が訪れました。

隣の席で会話に花を咲かせているカップルたちの、弾んだ声が聞こえてきましたが、BGMにかき消されて、何を話しているのかまではわかりません。

でも、BGM自体をうるさくは感じないので、不思議な空間だなぁと改めて感じました。

そんなことを考えていると、久が原さんから

「綾香ちゃん、今、好きな人はいないの?」

と聞かれました。

「いたらお見合いパーティーなんて参加しないです」

と、私は笑いました。

「出会ったばかりだけれども、僕は、綾香ちゃんのことを僕と考えが近くて仕事もきちんとしていて、かわいらしい素敵な女性だと思っているよ」

久が原さんは、真剣な面持ちでそうおっしゃいました。

そんな風に面と向かってストレートに言ってくださる人はなかなかいなかったので、私はドキドキしてしまいました。

「綾香ちゃんをほかの人に取られたくないと思っている」

久が原さんは私が婚活目的でお見合いパーティーに参加したことはご存知です。

「だから、よかったら僕と付き合ってくれませんか?

もちろん、返事は急がないので」

「はい、よろしくお願いします」と言ってしまいたい気持ちがこみあげましたが、久が原さんの買った高価な靴のことが気になり、即答できませんでした。

 

結局、その日は返事をしないまま、お別れしました。

別れ際に

「次のデートで返事をくれなくてもいいから、また近いうちに会おうね」

と言ってくれました。

 
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